床屋の冥府2007/06/07

形を整えているのだか知らないが、細かく鋏を動かしながら、
いつまで切っているつもりなのか、その床屋の仕事は馬鹿に丁寧だった。

眼を瞑ったまま、ただじっと終わるのを待つうちに
眠気のせいでもあるのか、時間の感覚がおかしくなった。

会社の帰りに寄った筈だが、今が夜だったか、昼だったか、
平日だったか休みだったかが次第に判然としなくなってきた。

いつかは鋏が止まり、頭を洗う段取りに進む筈だというのは
頭では判っていたものの、何かの迷いで、ここからいつまでも
抜け出せないものも稀にはあるような気がして怖くなった。

こたつ会議2007/06/16

 品川駅を出て、坂を上り高輪台へ。天気がよかった。

 8年くらいの期間が空くのだろうか、久々にバンドのメンバーが集まり、
今後の活動についての打ち合わせを行ったのだった。

 普段の生活の中で、おれ、という一人称はすっかり使わなくなっていたものの
このメンバーと話すうち、私は、おれであったり、私であったり僕であったり、
また、久々に旧姓で呼ばれたりもして、どうにもよくわからないことになっていた。

 さすがに長い期間を経ての再会で、一抹の照れくささというか、どこか面映いような
感じはみな同じようにあったのではなかったか。

 ぽつぽつと情報を交換するうち、変わったこともあり、変わらないものもあったが
現在の音楽シーンにおいて、ロックバンドのもつ過激さのような部分については
以前からまったく進化していないようだという話では意見が一致した。

 過激さはロック音楽やそのパフォーマンスの面白さのうち、一側面でしかないものの
知りえる限り、面白いバンドが少ないのは確かなようだった。

うちはどうするか...